35cmの音
花びらを払っている
玲音の指が私の頭に触れ

懐かしくて、

少しだけ恥ずかしくなった。

「あ、はい。ドーゾ」

私もかしこまったポーズをキメる

「...いや、そう言われるとなんか、」

ブツブツ何か言ってる。

「何よ?!はーやーくーっ」

だいたい何よ!
22歳の誕生日だよ?!?!

大学卒業の年だよ?

「はっず。」

ネックレス、ピアス、振り袖、

「照れてどーするっ!」

どでかい宝石のついた指輪の次が

「なんか緊張どころか笑えてきた」

花ーっ?!?!?!

「だいたい花束だけって!はぁー?!」

ムードもクソもない!なにこれ。笑


...なぁんてね。

会えただけでも最高に嬉しくて充分だよ
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