お願い、あと少しだけ
「そういえば、弘樹、今日は何食べたの?こっちでは、外食がほとんどだったって言ってたけど」
「あぁ、惣菜のデミグラスハンバーグとポテトサラダ。ご飯は炊いたよ。ちょっとは節約しなきゃと思って、外食はやめたんだ」
「ポテトサラダ。私の食べさせてあげたかったな。偶然にも、今日はポテトサラダだったの。メインは生姜焼きにしたけど」
奈緒子は本当に残念そうに言った。
「奈緒子の作ったほうが、絶対おいしいよ。惣菜はやっぱり味気ない」
「お皿にうつしたの?」
「いや・・・うちには、炊飯器と茶碗はあるけど、他の調理器具や皿はないんだ。今まで使わなかったからね」
奈緒子は驚いて。
「全然?男の人ってそんなもんなのかなぁ。でも・・・私が行っても、作ってあげられないね?」
「そこでだ!!今度の土曜日は、フライパンとか鍋とか皿の買い出しに行こう。どこがいいかは同僚に聞いとくよ」
奈緒子がクスッと笑って。
「ちゃんとどこがいいかリサーチしといてよ?どうせなら、いいものを買っておこうよ」
「結婚しても使えるように?」
弘樹がいたずらっぽく聞いた。
「うん。結婚するんだよね、私たち」
「もちろん。出来るだけ早く、うちの親にも会わせるよ。もちろん、奈緒子の親にも会いたい」
奈緒子の瞳に涙が浮かんできた。
「・・・??奈緒子?嫌なのか?」
「違う。嬉しくて。私たち、離れていても幸せだなぁ、って」
「でも、会いたい、奈緒子に。・・・あ~んなことも、こ~んなこともしたい!だって、スマホのビデオ通話じゃ、キスもできないじゃん。」
奈緒子の頬が微かに赤くなるのを弘樹は見逃さなかった。あと少しだけ、待てば奈緒子に会えるんだよな。
「そうだね。早く、金曜の夜にならないかな」
「それまでに、総務部長からいい報告があるといいな」
「うん、本当に・・・あっ、もうそろそろ、お風呂入ったほうがいいんじゃない?」
時計の針は10時過ぎを指している。
「そうだな。おやすみ」
「おやすみなさい」
電話を切ったあと、スマホを抱きしめる奈緒子だった。
「あぁ、惣菜のデミグラスハンバーグとポテトサラダ。ご飯は炊いたよ。ちょっとは節約しなきゃと思って、外食はやめたんだ」
「ポテトサラダ。私の食べさせてあげたかったな。偶然にも、今日はポテトサラダだったの。メインは生姜焼きにしたけど」
奈緒子は本当に残念そうに言った。
「奈緒子の作ったほうが、絶対おいしいよ。惣菜はやっぱり味気ない」
「お皿にうつしたの?」
「いや・・・うちには、炊飯器と茶碗はあるけど、他の調理器具や皿はないんだ。今まで使わなかったからね」
奈緒子は驚いて。
「全然?男の人ってそんなもんなのかなぁ。でも・・・私が行っても、作ってあげられないね?」
「そこでだ!!今度の土曜日は、フライパンとか鍋とか皿の買い出しに行こう。どこがいいかは同僚に聞いとくよ」
奈緒子がクスッと笑って。
「ちゃんとどこがいいかリサーチしといてよ?どうせなら、いいものを買っておこうよ」
「結婚しても使えるように?」
弘樹がいたずらっぽく聞いた。
「うん。結婚するんだよね、私たち」
「もちろん。出来るだけ早く、うちの親にも会わせるよ。もちろん、奈緒子の親にも会いたい」
奈緒子の瞳に涙が浮かんできた。
「・・・??奈緒子?嫌なのか?」
「違う。嬉しくて。私たち、離れていても幸せだなぁ、って」
「でも、会いたい、奈緒子に。・・・あ~んなことも、こ~んなこともしたい!だって、スマホのビデオ通話じゃ、キスもできないじゃん。」
奈緒子の頬が微かに赤くなるのを弘樹は見逃さなかった。あと少しだけ、待てば奈緒子に会えるんだよな。
「そうだね。早く、金曜の夜にならないかな」
「それまでに、総務部長からいい報告があるといいな」
「うん、本当に・・・あっ、もうそろそろ、お風呂入ったほうがいいんじゃない?」
時計の針は10時過ぎを指している。
「そうだな。おやすみ」
「おやすみなさい」
電話を切ったあと、スマホを抱きしめる奈緒子だった。