ちよ先輩のてのひらの上。


「まあ、信じてもらえなくても、これから嫌というほどわかることになると思うけどね」

「へ……」

「たっぷりと教えてあげる。……俺の、ぜんぶ」


ちよ先輩がふっと意地悪に微笑んで。聞き覚えのあるセリフを囁きながら、私の体をそっと倒した。

ベッドが軋んだ音を立てる。

すぐに額にキスが落とされて、反射的に閉じていた瞼を持ち上げた。


「だから……ひなちゃんの全部も、教えて?」


降り注いでくる、甘い甘い視線。

熱を持った瞳に捉えられ、全身に電流のようなものが走った。


「あ……」


恥ずかしくて、思わず逃げるように顔を背けると、耳のすぐ近くで感じた息遣い。

舌を這わされたと思ったら、そっと甘噛みをされて、私は震えながら肩を小さくした。


「せ、んぱい……っ」


肌を滑るように移動して、次は首元に、先輩の唇が触れた。

湿った感触を感じたすぐ後に、優しく吸われ、ビクリと体が仰け反る。


「だ、だめっ」

「……どうして?学校じゃなかったらいいって言ってたのに」

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