ちよ先輩のてのひらの上。
お兄ちゃんは、すぐに訝しげな表情を浮かべた。
出てきたのが写真であったことに、私同様驚いたようだった。……やがて、その表情はどんどん険しいものへと変化していく。
入っていた数枚の写真全てに目を通し終えたところで、お兄ちゃんはゆっくりと、私へ目を向けた。
——その瞳には、ひどく動揺の色が浮かんでいた。
お互いに顔を見合わせ、立ち尽くす私たちに、無情にも朝のホームルームを告げるチャイムが、降ってきた。