目が合った、理由
兎にも角にも、休み時間が終わる前に運ばなきゃいけない。
気を取り直して、よいしょと持ち直そうとした、


そのとき。


前方から飛び出してくる男子生徒の姿が視界の端に映り込む。

やばい、と思った瞬間、



避ける間も無くそのまま正面衝突した。






ガシャアアアン!
バサバサッ!!







やってしまった。
どうして私はこうなのか。
自分の駄目具合にほとほと嫌気がさす。


ぶつかった男子生徒はというと、どうやら怪我は無かったらしく、ごめんな〜と小声で謝りそそくさとどこかへ走り去っていった。



私も怪我こそ無かったものの、目の前は大惨事だ。


通行の邪魔になる上に、このままでは休み時間が終わってしまうので、急いで散乱したプリントや教材を集める。



すると、目前のプリントを拾う手にフッと影が落ちた。


反射的に顔を上げる私。
するとそこにいたのは、
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