目が合った、理由
「なにやってんの」

司君が、ポケットに手を入れたまま見下ろしていた。


「つ、司君⁉︎」


気が動転した勢いで、初めて話すのに下の名前で呼んでしまった。

いつも妄想で「司君」なんて馴れ馴れしく呼んでるからだ…!私の馬鹿!


慌てて訂正しようとする。


「あっいや、司君じゃなくて、く、九条君!」


すると、当の本人はなんでもないという風に、

「別に司で良いよ同じクラスだし、早坂あずさん?」


サラッと言い放ちそのまましゃがみこむ。
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