甘やかし上手なエリート医師に独占溺愛されています

それなのに、私との約束を守れないのを【ごめん】と2回も謝ってくれている。

悠さんからの確かな愛情を感じて、私は【気にしないで大丈夫です。お仕事頑張って下さい!】と返信を打ち、わざとふざけた顔のパンダが踊っているスタンプを送った。

気を取り直して家のことを済ませて簡単に昼食を取っていると、彼からまたメッセージが届いた。

【ちょっと落ち着いた。今日は本当にごめん。少しでも会いたいから、病院の方に来れないかな?あと2時間もすれば上がれると思う。病院の敷地内にも喫茶店はあるし、外にカフェとか本屋もあるから。近くで待ち合わせて夜は一緒に食べよう。どうかな?】

悠さんにしては珍しく長文のメッセージ。
恐らく短い昼休みの間に何度もやり取りをしなくていいよう、必要な情報を全部詰め込んでくれたんだと思う。

その意図を汲んで、私も返信不要なようにメッセージを返した。

【お疲れさまです。嬉しい、私も会いたいです。病院の近くで待ってます。終わったら連絡下さい。お仕事が長引いて来れなくなることもあると思うので、16時を過ぎても連絡がないようだったらお忙しいのだと判断しますね。なので、私のことはお気遣いなく、お仕事頑張って下さい】

すぐに出掛ける支度をして家を出た。

悠さんの働く『一橋総合病院』までは電車で約1時間ほど。
初めて降りた駅だけど、地図のアプリを見ながら迷わず辿り着くことが出来た。

聞いていた通り病院の周りはカフェや本屋さんも充実していたので、そこで1時間程時間を潰して病院に向かう。

本当はそのまま外の本屋さんで待ってても良かったんだけど、少しでも早く顔が見たかった。


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