甘やかし上手なエリート医師に独占溺愛されています
高級レストランでの食事マナーも、バーでのお酒の飲み方も、彼が専門とする循環器系外科医という仕事も。
それから、大人の男性に愛される幸せも…。
「遥…」
玄関に入るなり、壁に押し付けられるようにして唇を塞がれる。性急な仕草に驚きながらも、なんとか精一杯彼に応えた。
「んっ…ん」
舌を絡め取られ、頬を撫でていた手が後頭部に回り、さらにグッと密着するように引き寄せられる。
鼻で息をすればいいのだとわかっていても、すべてを食べられてしまいそうな激しい口付けに酸素を求めて口を大きく開く。
そこにさらに悠さんが押し入ってきて、上顎や頬の裏まで丹念に舐められると、もう膝に力が入らなくて立っていられなくなってしまった。
「悠…、さ……」
「ごめんね、余裕ないかも」
縋り付くように悠さんの着ていたシャツを掴む。
いつだったか一緒に買い物をした時に私が選んだものだと頭を過ぎったのは一瞬で、背中から腰に回った手が明確な意図を持って私に触れるせいで、すぐに何も考えられなくなる。
大きな手が私の身体を這い回り、唇は首筋やいつの間にかはだけている胸元に落ちてくる。
何度か痛む程に吸われ、所有の証を付けられたのだと嬉しくなった。