甘やかし上手なエリート医師に独占溺愛されています
「ゆ、うさん…ベッド…」
懇願して連れて行ってもらった寝室で抱き合う。
1ヶ月前、ホテルのスイートルームで初めて彼に抱かれた時とは違い、言葉通り余裕のなさそうな悠さん。
私はそんな彼の様子が嬉しくて堪らない。
会えない時間を寂しく思ってたのは私だけじゃないんだって感じるから。
「遥…好きだ。好きだよ」
「ん…っ、は、あ…」
私も大好きだと伝えたいのに、自分の口から溢れるのは意味をなさない甘い吐息だけ。
激しく打ち付けられる彼の愛を受け止めながら、ぎゅっとしがみついて背中を反らせる。夕方から始まった甘い時間、頭が真っ白になるほど何度も高みに上らされた。
乱れた息を整えていると、先に少し冷静になった悠さんが私の髪を撫でながら「ごめん」と謝った。
「なにがですか?」
「いや、もう…今日の約束のキャンセルから、食事もしないでベッドに連れ込んだのも全部、かな」
バツが悪そうに苦笑する悠さんが愛しくて、髪を撫でられたまま彼の胸に頬を寄せた。
「1つ目はもう何度も謝ってもらったし、お仕事優先なのは当然です」
「でも、遥はそれで寂しくない?」
私を抱き寄せてくれた悠さんの視線は、先程までの美しい獣のような鋭さは消えていて、真摯に私のことを心配してくれているのがわかる。