甘やかし上手なエリート医師に独占溺愛されています
「あ、あの…」
「もうダメだ。遥が可愛すぎて愛しすぎて、どうにかなりそう…」
髪を撫でていた手が背中に回り、苦しいほどにキツく抱きしめられる。
「愛してる、遥」
「ゆ、悠さ……」
「確かに君の言う通り、仕事をしている時は患者に向き合っていて他の事に頭は回らない。でも、それ以外はずっと遥のことを考えてる。会えない時も、ずっと」
嬉しい告白に、じわりと涙が滲む。
仕事以外の悠さんの時間を、独占していると思っていいのかな。
「渡したいものがあるんだ」
そう言って悠さんがベッドの側に乱雑に脱ぎ捨てられているボトムのポケットから何かを取り出した。
その手にあるのは、先程見たカードキー。
「これ…」
「持ってて。いつでも好きな時に来ていいから」
合鍵なんて貰うのは初めてで、受け取る手が震えてしまう。
「私が持ってていいんですか?」
「遥しかいない。合鍵なんて渡したの、遥が初めてだ」
「え?」
だって今までたくさんの女性とお付き合いをしてきただろうし、あの綺麗な佐々木さんだって…。