甘やかし上手なエリート医師に独占溺愛されています
「…正直、何となく察してる」
「え?」
「間宮さん、明らかに遥ちゃん気に入ってたから」
いつもなら『愛されキャラだねぇ』なんて茶化す朱音ちゃんだけど、私を見つめる瞳は真剣そのもの。
「謝っておいてほしいって、…現場で何かされた?」
「あ、違うの!」
朱音ちゃんが何を想像したかわからないけど、ただ体勢を崩した私に乗りかかるような格好になっただけ。
顔が近かったし、もしあの時悠さんが来てくれなかったら…と思うことはあるけど、結果的に何かされたわけじゃない。
「大丈夫。あの…ちょっと、告白されて…」
じっと探るように私の顔を見て、はぁっと息を吐くと「遥ちゃんが大丈夫って言うなら信じる」と笑ってくれた。
「もしかして、それを助けてくれたのが九条先生?」
「……う、うん。あの名取フーズの最終日…」
「送っていくって言い出すから何かと思ったら。そういう事だったんだね」
恥ずかしくて顔を伏せると「で?」と追求が始まった。