甘やかし上手なエリート医師に独占溺愛されています

『お医者さんとして患者さんに向き合っている時は、私のことを忘れちゃってもいいんです。その代わり、こうやって2人でいる時は…、私のことだけ、考えて欲しい…です』

顔を真っ赤にしながら告げてくれた遥が可愛くて愛しかった。

そんな彼女が、ここまで頑なに心を閉ざしている原因すらわからず、時間を置くしか出来ないことが歯痒く情けない。

「遥…、今日は帰る。でも、落ち着いたら必ず話そう」
「……」
「愛してる、遥。何があっても、ずっと」

俺の気持ちは変わらない。
その想いを込めてドアに手を当てたまま呟く。

向こう側で息を呑んだ気配がしたものの、立ち塞がる扉が開くことはなかった。






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