甘やかし上手なエリート医師に独占溺愛されています
それは愛らしい見かけだけの話ではなく、素直な性格も真摯に健康診断という仕事に向き合う真面目さも相まってのことなんだろう。
両親の前だろうと構わず彼女を手放しで褒めれば、そんな俺の様子に驚きつつも父は嬉しそうに笑った。
「悠から紹介したい女性がいると聞いてどんな人かと思っていたが、遥さんのように可愛らしいお嬢さんだとは」
「い、いえ…そんな……」
どうしても褒められることに慣れないのか、すぐに真っ赤になって俯いてしまう遥に、母も好意的な視線で話を向ける。
「本当に。それに若いのにとてもしっかりしてて。うちは悠だけだから娘ができたみたいで嬉しいわ。遥ちゃんと呼んでも構わないかしら?」
「も、もちろんです。嬉しい…」
「ふふふ、ありがとう。遥ちゃん、いつもでお嫁に来てね。可愛い娘から『お義母さん』って呼ばれるのが楽しみだわ」
気の早い母に驚きつつも本当に嬉しそうな顔をする可愛い遥を横目に、『お嫁に来てね』という言葉を聞き、先日病院内であった出来事を思い出した。