甘やかし上手なエリート医師に独占溺愛されています

「先生はあまり興味なさそうですもんね」
「……その手の店は行ったことないかな」
「ふふ、意外と楽しいかもしれませんよ?」

クマの形をしたオムライスにケチャップで顔を書かれて困惑する先生を想像して、笑いが込み上げてくる。

「……君はあまり酒を飲まないと言っていたのに、よく働けてたね。大丈夫だったの?」

クスクス笑う私に怪訝な表情をした先生に質問され、今度は私が不思議に思う番だった。

お酒…?
あまり飲めないのと働くのに何か関係ある?

「アルコールはメニューにないですし、そもそも私達スタッフは飲まないので…」
「え?」
「え?」

首を傾げながら答えると、あまりに大きなリアクションをとる先生に驚き、私までびっくりして声が出た。

「ごめん、教えてほしいんだけど…、以前働いていたお店って」
「『レスピナード』ですか?言いませんでしたっけ?メイド喫茶です」
「メイド喫茶…」

がっくりと両手を膝について項垂れる先生に、私はどうしたらいいのかわからずにおろおろするばかり。

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