甘やかし上手なエリート医師に独占溺愛されています
言いながら、これはもう気持ちを告白しているようなものなのではと恥ずかしくなったけど、それでも伝えたかった。
先生なら怖くない。
だから、その手で触れてほしいと。
「…嫉妬で、おかしくなるかと思った」
運転席から抱き寄せられ、少し不自然な格好でウニと一緒に先生の腕の中に収まる。
自分の心臓の音がうるさすぎて、先生の掠れた声が聞き取りづらい。
「彼に、何かされた?」
「…告白、されて。いきなりでびっくりして、距離が近くて避けようとしたら、あんな体勢に…」
抱きしめられたまま先程の出来事を話すと、頭上から大きなため息が落ちてきた。
仕事中に何してるんだって呆れられてしまっただろうか。
以前、仕事に信念を持って働いているって褒めてもらったのに、幻滅されてしまっただろうか。
不安になって先生を見上げると、私を抱き寄せる腕とは反対の手が頬に添えられ、熱を孕んだ瞳にとらえられた。
「そんな無防備だから…」
「先生?」
「そんな目で男を見たらダメだよ」
一体自分はどんな目をしているんだろう。
そう考える間もなく、先生の美しい顔が近付いてきて―――唇が重なった。