△は秘密色、○は恋色。~2人の幼馴染みを愛し、愛されてます~
虹雫はどんな反応をするのか。
大人と同じように「どんな事でも可能性があるってことだよ」と言われてしまうだろうか。
が、彼女はそんな事は言うはずがなかった。そう、彼女は宮の事をよく知る幼馴染なのだから。
「そうかー。進路って迷うよね。じゃあ、実際にいろんな事やってみればいいんじゃないかな?」
「え?」
「少しでも「あ、そういえばこんな職業もあるな」と目についたものを調べたり、実際にやってみたり、話を聞きに行ったりするの。それで、何か気になる事とかある?」
「急にどうしたんだ?」
「いいから、教えて」
「んー、じゃあ、カウンセラーとか研究者とか?」
「よし!じゃあ、行ってみよう」
「虹雫、行くってどこに?」
「いろいろ調べるの」
そういうと、虹雫はまた宮の手を取って歩き始めた。
それからその日は、図書館に調べに行ったり学校に戻り保健室に行き先生にカウンセラーに話を聞いたり、研究室にいける方法を教えて貰ったりした。その後も放課後に「次はどんな仕事を調べてみる?」と、虹雫は次々にいろんな職業を調べ始めた。
積極的に調べる虹雫は「自分の経験にもなって楽しいな」と言ってバイトを申請したり、大学などの教授に話を聞きに行ったりした。
そこまでしてくれると虹雫に、宮は始めは戸惑いながらも楽しい日々を過ごした。
そのうちに、いろいろな国の語学を学んだ先生と話しをしていくうちに、沢山の国の人と話せることは自分の経験にも繋がるし、人との縁も深くなる。それに妙に納得し興味を覚えた。英語は、この時にほとんどマスターしたが、他の言語には興味はもてなかったので、全く勉強していなかった。他の国の言葉を学ぶのもいいな、そう思い始めていた。