△は秘密色、○は恋色。~2人の幼馴染みを愛し、愛されてます~
33話「闇の謀略」
33話「闇の謀略」
▲△▲
「今日は無理を言ってしまってすみませんでした。急に仕事が休みになって、どうしても澁澤さんに会いたくなって……」
そう言って、剣杜は申し訳なさそうに頭を下げた。だが、目の前の男は突然呼び出されたのに、とても機嫌がよさそうに「いいんだ。気にしないでくれ」と笑っていた。
朝早くに教えて貰っていた澁澤に連絡をした。今日会えませんか?とメッセージを送ると、すぐに承諾のメールが届いた。そのため、剣杜はすぐに準備をして、待ち合わせに指定したホテルのロビーへと向かったのだ。
そのホテルは、昔虹雫が連れてこられ縛られ、脅された場所。こんな場所にしたのには宮に文句の1つでも言いたくなったが、それは全て終わってからにしようと、剣杜はそのホテルへと足を運んだ。
ロビーで合流してすぐに、剣杜はすぐに動き出した。
「俺、これでも一応モデルなので、ロビーだと目立つと思いまして部屋を取ったんです。部屋の中でお話ししませんか?」
「あ、あぁ。椛くんがよかったら。……でもいいの?」
「はい。俺は嬉しいですよ」