△は秘密色、○は恋色。~2人の幼馴染みを愛し、愛されてます~



 どうしてそんな事を聞くの?
 バレていたとして、もしかして迷惑とか?
 彼女がいるから止めてほしいとか?
 ……わざわざ聞いてくるのは、そういう事なのかな。


 だとしても、彼にバレていて問われてしまったら仕方がない。
 今がチャンスだと思って彼に伝えようと虹雫は心を決めた。


 「………私、宮の事がずっと好きだった。でも、どうしても伝えられなくて。伝えて幼馴染みという場所さえもなくなることが堪えられなくて……。諦めようと思ったけど、あきらめきれなくて。ずっと好きだった。話せなくて、ごめんね……」
 「わかった。虹雫の気持ち、教えてくれてありがとう。虹雫の言葉で聞けてよかった。…………それで、なんだけど、俺の考えを聞いて」


 告白をした後に「ありがとう」なんて言われると思っていなかった。想像しては「ごめん。幼馴染みとしか見れない」、そう言われてしまう気がしたのだ。だから、少しだけ嬉しかった。
 やはり、自分の好きになった人はこういう人なのだ、と改めて好きになってしまった。

 けれど、考えというのはどういう事だろうか。恋人になるか、断るかの二択しかないはずだ。


< 23 / 202 >

この作品をシェア

pagetop