△は秘密色、○は恋色。~2人の幼馴染みを愛し、愛されてます~
△△△
「で、さっきから何をやってるの?」
「えっと……お料理をつくってるんだけど……」
「そんな大量に?」
剣杜が仕事のために帰った後。
時間があるという宮の家に、虹雫は残っていた。そして、先ほどとは別に料理をしていた。
始めはリビングで待っていた宮だが、なかなか帰ってこない虹雫を見かねて、またキッチンを訪ねてきたのだ。
宮が不思議そうに尋ねてくる。
それもそのはずで、ここに来る時にかなりの量の食材と調味料、タッパーを持ってきていたのだ。宮は「それどうしたの?」と聞かれ、「宮に料理食べてほしくて」と伝えると喜んでくれた。が、それにしては量が多すぎるのだ。
料理を次々にタッパーに入れていき、冷ますのを待っている。
「とっても美味しそうな匂いがしているんだけど、さっきの料理も食べたし……。それに夕飯にしても量が多すぎるよね」
「えっと、宮はあんまり料理しないでしょ?だから作りおきしてみたんだけど…」
「虹雫………」
宮は苦笑いを浮かべて、虹雫に近づき持っていた包丁を手から取り、まな板に置いた。そして、その手を伸ばして火がついていたコンロを消した。