△は秘密色、○は恋色。~2人の幼馴染みを愛し、愛されてます~
「あの、宮?そのダメだった?」
「ダメじゃないよ。俺も一緒に寝たい」
「そ、そっか。よかった……」
「じゃあ、今度のデートでパジャマでも買いに行こうか」
「え………」
宮の提案に虹雫は珍しく、迷っている。
喜んでくれると思ったので、宮は彼女の気持ちがわからずに「あれ?いやだった?」と、素で質問をしてしまう。と、虹雫は先程よりも顔を赤くしながら、宮の胸に顔を埋めた。
「しばらくの間でいいから、宮の洋服着たい、です」
「そんなのお安い御用、ですよ……」
不意打ちすぎた。
まさか、そんなにも可愛い事を言ってくれるとは思わず、たじろいでしまった。
お互いに敬語になってしまったのに気づき、2人は目を合わせ、そして同時にクスクスと笑った。
それが合図となり、自然と顔を近づけて小さなキスをする。
恋人の朝の挨拶を見習うでもない、自然に求め合うキス。
そんな穏やかな朝がこれからも続けばいいのに、と宮は心から思ったのだった。