△は秘密色、○は恋色。~2人の幼馴染みを愛し、愛されてます~
それから、虹雫はあの夜を思い出しては悩む日々が続いた。
きっとあの女性は、バリバリ仕事をこなすような女性なのだろう。雰囲気からそんな風に感じたし、身に着けている服や小物も高級そうだった。ある程度仕事で成功している人なのかな、と思った。
そして、自分とは正反対だ、とも。
自信をもって仕事をこなし、宮と一緒に歩いている姿もとても絵になった。大人の女性。
宮自身も天才と言われ、子どものころから一目置かれる存在で、学生の頃からビジネスでも成功している人間だ。そうなれば、きっとあの女性とも話が合うのだろう。虹雫が知らない事も沢山知っているのだろう。宮がどんな人と付き合っていたのか。虹雫は怖くて聞けなかったし、宮も話す事はなかった。
自分が、お試しの恋人になったのは彼の好みとは真逆の存在だから迷っているのではないか。
そう思い始めていた。