△は秘密色、○は恋色。~2人の幼馴染みを愛し、愛されてます~
家同士が近く、幼稚園から中学校まで同じだった虹雫、宮、剣杜は幼馴染として仲良く過ごしていた。喧嘩をする事もあったが、3人同時という事はなかったので、誰かが仲裁をすることで、仲直りをしていたのだ。
元気で明るく、思いやりのある虹雫は、地元でも有名な学生だった。特別美人というわけではないが、愛嬌もあり屈託のない笑顔を見せられると、恋に落ちてしまう男も多かったようだ。だが、幼馴染である宮や剣杜といつも一緒にいる事から「どちらかと付き合っているのではないか」と思われていたようで、告白をしてくる男は少なかった。宮は頭もよく、スポーツ万能で万人受けがよく、剣杜は昔から容姿が整っていたので女から人気であったし、人付き合いがいいので盛り上げ上手なので人気者であった。
そんな、どこにでもいるような普通の子ども。
けれど、3人が高校生の時にある事件が起こった。
それは、虹雫の全てを変えてしまう出来事だった。いや、宮と剣杜に対しても大きな爪痕を残していた。
虹雫は気弱りになり、幼馴染に依存し、積極的に他人と向き合わなくなっていったのだ。
その原因は、全て1人の男によって壊されたのだ。