Livre magic〜終わりの始まり〜



僕とリオンが走っていくとそこには、全身を棘で覆われた姿をした物の怪と、顔は人で体は馬という不気味な姿をした物の怪の二体がエリカとシャルロットの前にいた。どちらも巨大で簡単に倒せそうにない。

「先生!」

「リオンさん!」

僕たちに気付き、すでに傷だらけになった二人の顔に笑顔が浮かぶ。しかし、その希望を打ち砕くかのように物の怪二体が攻撃をし、二人は吹き飛ばされてしまった。

「エリカ!シャルロット!」

僕は慌てて地面に倒れた二人に駆け寄り、リオンが物の怪に対して弓を放つ。

「二人とも、もう大丈夫だから!少し休んで」

回復魔法をかけ、僕は物の怪を睨み付ける。僕の大切な仲間と、僕の好きな人を傷付けるなんて、絶対に許さない!

僕は剣を構え、怒りに任せて走っていく。怒りというのは人間にとって原動力となる存在だ。どんな障害も心に怒りがあれば、それを壊して進んでいける。

「許さない!」
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