待ち人、音信なし

サラダを頬張り、午後に入る外回りに備える。

「イヴはどうなの、ノアさんと」
「特に……顔怖いしなんか嫌がられてるけど何とかやってる」
「わかる、全然笑わないし顔怖い。体格は良いんだけどねえ、元は何やってたんだろ?」
「さあ……? 怖いから聞けない」

傘の有無は聞けたのに。

日常的な雑談に答えてくれる気がしない。

「今日だってエレベーター閉められたし」
「え? 直前まで待ってたよ、ボタン押して」

え、と声が漏れる。サンドイッチにかぶりついたトリーが頷いた。

悪い人ではないんだけど。

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