待ち人、音信なし
合コンは兎も角、会えるのは楽しみだ。
「トリーは来ないの?」
「あたしはフランキーに一筋だもん」
「例の美容師の?」
「そ! 今日も行くの!」
最近天使の輪を放っているトリーの髪の毛。今日も艶々だ。
それから先程の、役員たちからの質問を思い出す。
「休日は何してるって答えたの?」
「好きな彼のところに通い詰めてますって答えた」
「私にもトリーの度胸の10分の1でもあれば」
「イヴにないのは度胸じゃないでしょ、勇気」
痛いところを刺された。
ビルに帰り、トリーと別れて非常階段へ行く。
私の日課。