待ち人、音信なし
「……大丈夫だろ」
「その自信はどこから、」
「イヴが毛布を掛けてくれる」
「こ、これひざ掛けですけどね!」
だから肩にかけるんじゃなくて、膝にかけて使うんですけどね!
反発すれば、へえ、とノアさんは興味なさそうに返事をした。
「午後の外周りが一件追加されてた」
「見ました。ちょうど中間でしたね」
「ああ、近くにチキンカツ屋がある」
「……ノアさんって」
顔を見上げる。
何だ、と視線が戻ってくる。
考えていること、口に出してくれるようになったなって。
立ち上がる。風が吹いて、小さな花びらがいくつが舞い込んでくる。