スター 〜芸人の人生〜

「俺が…クビ…?」




力なく吉田は言った。






「吉田、お前調子に乗りすぎやねん!」




神田が言った。





「潔さん…、ホンマにクビなんっスか?俺…」





「ホンマやで。今までこの事務所に所属してる人ら誰一人、こんな記事出た事ない。だからこのままお前を置いとく訳にはいかんねん。帰ってくれるか。そして明日から来なくてえ~から」






そう言って、潔さんは吉田を帰そうとした時、神田が言った。





「あ、最後に言うとくわ。吉田、お前笑いの才能全く無いって事務所内で有名やったらしいで。あと、スターでも何でもないからクビになってもこっちからしたら何も支障きたせへんから。じゃっ」





捨て台詞かの様に神田は言い、事務所のドアを閉めた。


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