スター 〜芸人の人生〜
「吉田はネタ考えてきた?」



「当たり前やろ。考えてきたわ。俺を誰やと思ってんねん!」




「じゃあ、ネタ見せてや」




神田はたまに生意気な口を叩きやがる。





「ほれ、これじゃ」



そう言って笑いの神が舞い降りた、俺のネタ帳を手渡すと、隅々まで読んでいる。





「どうや!めっちゃおもろいやろ!」




「え…いや…あのぉ~…」



神田の口調はしどろもどろだ。




そうか。

やっぱり俺は笑いの才能が有るんやな


相方の神田でさえ、俺の才能にビックリして、ちゃんと返事が出来ない状態じゃないかっ!






「よしっ!それ覚えろよ。ネタ合わせするから。お前はツッコミやから、『はいど~も!』を言わなアカンから、最初の台詞から飛ばし飛ばしで覚えたらえ~ねん!』






そう言ってからネタ合わせが始まった。
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