スター 〜芸人の人生〜
スターな離婚届け
我が家に着いた頃はまだ21時前だった。
いつもなら騒がしい子供達は寝ているのか、不思議な位、静寂に包まれている。
妙やな…
この✨スター✨が帰ってくるまで智規はいつも起きてるのに…
そう思いながら靴を脱ぎ、ソローッとリビングに行くと、妻の和江が椅子に座りジッとテーブルを見ていた。
「か…か…か…和江…。お…お…お…起きてたんか」
和江の返事は無い。
吉田はただならぬ雰囲気に息を飲むと、和江が見ているテーブルの上に目を向けた。
何か一枚、ペラペラな紙が置いてある。
こ…こいつ…
もしかして…
俺のファンレターを読んで嫉妬してたんか?
やっぱりこいつもかわいい奴や!
この和江も大切にしたらなアカンな…
そう思っていた時、和江が口を開いた。