スター 〜芸人の人生〜
「俺は面白い人間じゃないわぁぁぁぁぁぁぁぁ~~~!!!」
「…知ってるわよ」
ま…間違えた…
「あなたを面白いなんて思った事、一回も無いわよ」
な…なんて言った…?
「一人でスタースターって言ってるけど、どこがスターなの?」
こいつ…!!
「俺を誰やと思ってんだ!」
「スターって言いたいんでしょ?だからどこがスターなの?」
「見るからに✨スター✨じゃないか!」
「フ…。笑っちゃうわね」
そう言うと、和江はテーブルに置いてあるペラペラとした紙を吉田に渡し、こう言った。
「今まで見て見ぬフリしてきたけど、あんたとはやってられないわ。離婚して。今すぐサインと印鑑押して」
サ…サイン…
俺は✨スター✨だ!
一人にサインをしたら皆に…
「芸能人にサインもらう方じゃないから」
和江は見抜いていた。