スター 〜芸人の人生〜
スターな電話
プルル…―
プルル…―
カラオケに行ってから3日経ったある日、誰も居ない家に一人で寛いでいた時、吉田の携帯が鳴った。
着信画面を覗き込むと、この前カラオケに誘ってきた後輩芸人からだ。
お?又合コンか?
やっぱり俺が居ないと合コンが始まらないってか!?
「暇やぞ」
吉田は出た瞬間そう言ったが、後輩からの口調は前と違って焦っている。
《兄さん?すいません》
「何やねん、どうしてん。暇やって言うてるやろ」
《今事務所に来てるんですけど…》
後輩はそこまで言うと黙った。
「だから何やねん!暇やぞ!」
《実は…》
この後に続く言葉を聞いた吉田は愕然とした。