ヤンデレな子犬系狼様の愛は重すぎる。
 高校生かって言うぐらいの美を保っている父さんも母さんも、友達のようにきて、本当にいい加減やめて欲しい。

 そして、父親に限っては——

「あ、咲くん!あの、先に部屋に戻るわね」

「わかったよ」

 母さんが部屋から出て行くと、また案の定。

「あー……だるっ……」

「クソ親父」

「なんだよ、お前だって腹黒だろ」

 父さんも……腹黒、俺達家族、母さん以外は全員腹黒だ。

「癒しの桜がぁ……」

 桜とは、母さんの名前だ。

< 48 / 140 >

この作品をシェア

pagetop