愛して先輩っ! XXX
「奈々」



星矢くんが真剣な表情で私を見る。

よく周りを見れば、瑠衣くんも祐樹先輩も真剣な表情をしている。



「ど、どうしたの……」



ごくり、と息をのむ。

そんな私に、星矢くんはおもむろに口を開いた。



「今日、テストがあること、忘れてない?」

「……テ、スト?」

「テスト」



……テスト?

テストなんてあったかな?


あ。

もしかして。



「国語の小テストのこと? あれは漢字書くだけだから、なんとかなるよ!」



ガッツポーズをした私に、ため息をつく3人。

あれ?

私、変なこと言ったかな?



「今日から3日間、テスト期間だよ」

「……嘘でしょ?」

「本当だよ」



星矢くんの言葉に、頷く瑠衣くんと祐樹先輩。

祐樹先輩が頷くってことは本当なんだろう。

瑠衣くんは、たまに嘘をつくけど、今日は嘘をついていないんだろう。
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