愛して先輩っ! XXX
おばあちゃんの病室は個室だった。

……このドアの先に、おばあちゃんがいるんだ。

そう思うと、鼻の奥がツンとした。


病室の扉を開ける私。

ベッドにはおばあちゃんが横たわっていた。


腕には点滴。

心電図をつけたまま眠っている。

私は荷物を床において、おばあちゃんに駆け寄った。

そっと、手を握る。



「おばあちゃん……」



おばあちゃんからの返事はない。

そんなこと、分かりきっているのに。

分かっているつもりなのに。


怖い。

体が震える。

おばあちゃんがこのまま目を覚まさなかったら……、と思うと怖くて体が震えた。

私は涙を流し続けながら、おばあちゃんの手を握り続けた。


学園長の姿は、いつの間にかなくなっていた。

きっと、私が気づかないうちに帰っていったのだろう。


窓の外を見れば、すっかり日が暮れていた。

何時間、私はこの状態だったのだろう。


……もう、学校は終わっているよね。

彼らはもう、寮に戻っているのかな……。


そう思っていると、スカートのポケットに入れていた携帯が鳴る。

私は、そっとおばあちゃんの手を離し、携帯を見る。
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