愛して先輩っ! XXX
「みんな来てくれたのに、ごめんね」

「奈々が謝ることじゃないよ」

「僕たちが来たくて来たんだから」



温かい言葉。

温かい人たち。

おばあちゃんに、紹介したいよ。

彼らは私の大好きな人たちなんだよ……、って。

だから、おばあちゃん。

目を覚ましてよ。


想いを込めて、おばあちゃんの手を握る。

お願い。

おばあちゃん……。



「……な、なちゃ、ん」



微かに、指が動いた。

動いたのは、私の指じゃない。

私が握っている、おばあちゃんの指……。



「おばあちゃん!?」



おばあちゃんの目を見れば、微かに開いていた。



「奈々、ちゃん……」



おばあちゃんの目が私をとらえる。


意識が戻ったの?


慌ててナースコールを押す私。

お医者さんや看護師さんがすぐに来てくれて、おばあちゃんの容態を確認する。

その様子を、私たちは祈るように見つめていた。


しばらくしてから、お医者さんは私たちに向き直った。
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