愛して先輩っ! XXX
「奈々ちゃんの花嫁姿を早く見たいものだねぇ」

「お、おばあちゃんっ!」



おばあちゃんったら、なんてことを言うのっ。


彼らは、そういうつもりじゃない……。


そう思って彼らを見ると。

真面目な顔で立っていた。

先ほどまでの笑顔は消えて、真剣な表情で。



「え、どうしたの……」



私が聞くと、彼らは真っ直ぐな目で私を見ていた。

たじろぐ私。

思わず後ずさりをする。



「奈々」

「奈々ちゃん」

「奈々」



私の名前を呼ぶ声。

彼らの表情に、ごくりと息をのむ。

なんか、心臓がバクバクする。


ドキドキ?

ソワソワ?


どうしていいのか分からない。

今、私はどんな顔をしているんだろう。



「奈々。好きだよ」



星矢くんが私の右手を取る。

ぎゅっと握られる手。

星矢くんの手の温度が伝わる。



「奈々。……好きだ」



祐樹先輩が私の左手を取る。

祐樹先輩の目が私の目をとらえて離さない。

このままじゃ、心臓がもたないよ……。
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