愛して先輩っ! XXX
「……放課後。校門の前集合ね」

「うん、分かった」

「遅れないでよねっ」



そう言って、瑠衣くんは廊下を引き返していった。

その後姿を見つめる私。

私を誘うなんて、どうしたんだろう。

なにかあったのかな。

分からないけれど。

これは瑠衣くんと仲良くなる、いいチャンスじゃない?



「奈々、気をつけろよ」



星矢くんが言う。



「うん?」



なにに気をつければいいんだろう。

首をかしげる私の頭を、ぽんぽんと撫でて歩き出した星矢くん。

私も慌てて星矢くんを追った。
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