愛して先輩っ! XXX
*第2章*

本格的ないじめ

瑠衣くんと屋上で話してから数日。

あの日から、瑠衣くんは私にベッタリになった。



「奈々ちゃんーっ」

「……瑠衣くんの教室はここじゃないでしょ」

「奈々ちゃんの隣が僕の席っ!」



瑠衣くんは休み時間のたびに、私たちの教室に来るようになった。



「だから、星矢。僕にその席、ちょうだい?」



頬杖をつきながら、こちらを眺めていた星矢くん。

瑠衣くんの発言に呆れているのか、ため息さえついている。



「瑠衣は2年生だろ」

「じゃあ、休み時間のときだけ、星矢の席ちょうだい」

「無理」



そんなやりとりが繰り返されています。

瑠衣くんは、私に会いに来たのか、星矢くんに会いに来たのか。

どちらなのか、分からなくなる。


……平凡な学園生活を送れることが出来れば、それでいいけど。

当分は無理そうだ。


瑠衣くんのこともあるけれど、あの掲示板のことがあって以来、クラスメイトの視線は冷たくなった。

普通に過ごしていた教室での生活。

今は、教室に居ることが少し怖くなってしまった。

2人の前では笑顔を作るけど、心の中はもやもやだ。


今朝も。

教科書がゴミ箱に捨てられていた。

一緒に教室に入った、星矢くんにはなんとか誤魔化したけど。
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