愛して先輩っ! XXX

強い立場だからこそ

変わらない日常。

そんな日常に慣れてきた。

クラスの雰囲気も相変わらず悪い。


そんなある日の、お昼休み。

屋上で、星矢くんと瑠衣くん、祐樹先輩とお弁当を食べている。

最近は3人で食べることが日課になってきた。

今も、教科書や上履きを隠されている私を心配して、3人は一緒にお弁当を食べてくれる。

優しいなぁ、なんて思っていると。


いきなり、大きな音を立てて屋上の扉が開いた。

思わず、屋上の扉へと視線を向ける。

そこに立っていたのは、大和撫子さんと、ギャル集団だった。

ギャル集団の先頭に立っている大和撫子さん。

その手に持っていたのは、水が大量に入ったバケツ。

重たそうに持っているその姿を笑う、ギャル集団。



「なに。なにしに来たの?」



瑠衣くんが彼女たちを睨む。

だけど、彼女たちは笑っているだけで。



「しかも、その水の入ったバケツはなに?」



うん。

なんで、手にバケツを持っているの。


まさか。

まさかじゃないよね。

それを、ぶっかけに来ました、なんてことはないよね?


ふらりと動く大和撫子さん。

その足は、どんどん私に近寄ってくる。

もし、その水を私にかけようとしているなら。

隣にいる瑠衣くんと祐樹先輩にまで被害がいってしまう。

それだけは避けたい。
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