愛して先輩っ! XXX
「もう、大丈夫ですから」
心からの言葉だった。
大和撫子さんは謝ってくれている。
涙を流してくれている。
それだけで、私は充分。
「だけど。彼らには謝って欲しいです」
この件について、星矢くんは巻き添えを食らうことになった。
瑠衣くんは自分を責めざるを得なかっただろう。
祐樹先輩は水を浴びてしまったし。
でも、それって。
私をかばってくれた結果じゃない?
そう思うと、大和撫子さんが謝る理由が分からなくなってきた。
「星矢くん、星矢くんっ」
私は隣にいた星矢くんのブレザーの袖を引っ張る。
「どうした?」
「大和撫子さんに謝って欲しいって言ったけど、星矢くんたちに危害を加えている原因って私じゃない!?」
「はっ?」
瑠衣くんが驚いた顔で私を見ている。
なに言ってんの、みたいな目をしている。
「だって! みんなが私をかばってくれたから、みんなが酷い目にあっているわけで、」
「ばーか」
私の言葉を遮った星矢くん。
今、ばか、って言われた。
なにも変なことは言っていないのに。
「俺らは奈々を守りたかったから、守っただけだ」
気づけば祐樹先輩も隣にいる。
そのまま私の頭を撫でてくれる。
守りたかったから、守っただけ……。
その言葉は胸に刺さった。
「あ、ありがとう……」
「おう」
「待って! 僕も奈々ちゃんの頭、撫でるーっ」
そう言って私に飛びついてきた瑠衣くん。
気がつけば大和撫子さんの姿はなかった。
心からの言葉だった。
大和撫子さんは謝ってくれている。
涙を流してくれている。
それだけで、私は充分。
「だけど。彼らには謝って欲しいです」
この件について、星矢くんは巻き添えを食らうことになった。
瑠衣くんは自分を責めざるを得なかっただろう。
祐樹先輩は水を浴びてしまったし。
でも、それって。
私をかばってくれた結果じゃない?
そう思うと、大和撫子さんが謝る理由が分からなくなってきた。
「星矢くん、星矢くんっ」
私は隣にいた星矢くんのブレザーの袖を引っ張る。
「どうした?」
「大和撫子さんに謝って欲しいって言ったけど、星矢くんたちに危害を加えている原因って私じゃない!?」
「はっ?」
瑠衣くんが驚いた顔で私を見ている。
なに言ってんの、みたいな目をしている。
「だって! みんなが私をかばってくれたから、みんなが酷い目にあっているわけで、」
「ばーか」
私の言葉を遮った星矢くん。
今、ばか、って言われた。
なにも変なことは言っていないのに。
「俺らは奈々を守りたかったから、守っただけだ」
気づけば祐樹先輩も隣にいる。
そのまま私の頭を撫でてくれる。
守りたかったから、守っただけ……。
その言葉は胸に刺さった。
「あ、ありがとう……」
「おう」
「待って! 僕も奈々ちゃんの頭、撫でるーっ」
そう言って私に飛びついてきた瑠衣くん。
気がつけば大和撫子さんの姿はなかった。