愛して先輩っ! XXX
「あれ? 祐樹せんぱ、い……」



後ろを振り返れば、祐樹先輩は男の人たちに囲まれていた。


あの人たちは誰だろう。

仲良さそうに話しているけれど……。

祐樹先輩が誰かと話しているの、珍しい。

いつも一匹狼って感じがするもん。


その姿を遠めに眺めている私。

きっと、祐樹先輩を囲んでいる人たちとは仲良しなんだろう。

祐樹先輩も笑っているし。

楽しそうな姿を見ることが出来て嬉しいな、と思っていると。


突然。

後ろから口をふさがれた。



「んーーっ!?」

「騒ぐな」



耳もとで聞こえた男の人の低い声。

そして、私の両腕を男2人が掴む。

暴れる私。

突然のことに頭がついていかない。


怖い。

助けて。


そう思ったときには、路地裏へと引きずり込まれていた。

叫ぶことも出来ない。


どうしよう……っ。
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