愛して先輩っ! XXX
路地裏に残された、私と祐樹先輩。
祐樹先輩の瞳が私の瞳をとらえる。
怪我していないほうの手で、私の頬に触れる祐樹先輩。
「大丈夫か?」
「大丈夫かって、祐樹先輩のほうが大丈夫じゃないですか!」
そう言っている間にも、血は止まってくれない。
「傷は深くないから大丈夫だ」
「でも……っ」
祐樹先輩は痛みをこらえているのか。
少し顔をゆがめている。
なのに、私の心配なんかしてくれて。
「ごめんなさい……」
そう呟いた瞬間、私は祐樹先輩に引き寄せられた。
大丈夫だ。
そう言うかのように、祐樹先輩は私の背中を撫でてくれる。
その優しさに、私は再び涙がこぼれた。
「奈々」
祐樹先輩の声が耳もとで聞こえる。
「俺から離れるんじゃねぇぞ」
ぎゅっと抱きしめられる。
こんな状況なのに、心臓が飛び跳ねた。
言われたことのない言葉。
“俺から離れるんじゃねぇぞ”
その言葉が、頭の中でリピート再生される。
祐樹先輩の瞳が私の瞳をとらえる。
怪我していないほうの手で、私の頬に触れる祐樹先輩。
「大丈夫か?」
「大丈夫かって、祐樹先輩のほうが大丈夫じゃないですか!」
そう言っている間にも、血は止まってくれない。
「傷は深くないから大丈夫だ」
「でも……っ」
祐樹先輩は痛みをこらえているのか。
少し顔をゆがめている。
なのに、私の心配なんかしてくれて。
「ごめんなさい……」
そう呟いた瞬間、私は祐樹先輩に引き寄せられた。
大丈夫だ。
そう言うかのように、祐樹先輩は私の背中を撫でてくれる。
その優しさに、私は再び涙がこぼれた。
「奈々」
祐樹先輩の声が耳もとで聞こえる。
「俺から離れるんじゃねぇぞ」
ぎゅっと抱きしめられる。
こんな状況なのに、心臓が飛び跳ねた。
言われたことのない言葉。
“俺から離れるんじゃねぇぞ”
その言葉が、頭の中でリピート再生される。