愛して先輩っ! XXX
寮に帰ると、瑠衣くんと星矢くんに心配された。


そりゃ、心配かけるよね……。

と、思っているところなんですが。



「奈々っ! 着替えるものっ!」

「僕の奈々ちゃんが汚されちゃった……っ」

「風呂に入れるか!?」



……あたふたしている2人に呆れる私と祐樹先輩。

心配してくれるのは嬉しいけど。

私がどうのこうの、というより。



「祐樹先輩、怪我しているから……」



少しは祐樹先輩の心配をしてあげて欲しい。

私を守ってくれて、怪我したんだから。


そう思って彼らを見ると、ぽかん、と、していた。

なに、その表情。



「え? 祐樹は止血済みって感じだし?」

「怪我なんてよくするから大丈夫だろ?」



……祐樹先輩のイメージってなんなんですか。

2人からの扱いにも慣れているのか、祐樹先輩は微かに笑っていた。

苦笑い、という笑いだ。



「それよりさぁ。さっき、星矢と話していたんだけど」



瑠衣くんがリビングのテーブルの上から何かを持ってくる。


チラシ?

なんのチラシだろう、と思って見てみると。



「遊園地?」

「ぴんぽーん」



そう言って瑠衣くんは、私に抱きついてきた。
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