愛して先輩っ! XXX
「そんなことないよ」

「いや、そんなことあるでしょ」



星矢くんの言葉を即否定する瑠衣くん。

でも、なんで瑠衣くんが来ることで、星矢くんは元気がなくなるんだろう。

2人とも仲良しなのに。


そう、疑問に思っていると。



「星矢さ、奈々ちゃんのこと好きなんでしょ?」

「っ、」

「っ!?」



瑠衣くんの言葉に驚く、星矢くんと私。

星矢くんをちらりと見てみると。

頬を赤くしながら、瑠衣くんを睨んでいた。



「お前が言うなよ」

「事実だからいいじゃん」



そんな2人のやりとりに、今度は私が頬を赤らめてしまう。

星矢くんに直接、好きって言われたわけじゃないのに。

好きって言われているみたいで。

どうしていいのか分からなくなる。

星矢くんと瑠衣くんは、ピリピリしているようにも感じるし。

余計どうしていいのか分からない。



「星矢さ、」



瑠衣くんが腕を組みながら、椅子に座っている星矢くんを見下ろしている。

瑠衣くんは星矢くんを鋭い目で見ていた。

星矢くんを見れば、表情は少し崩れているものの、いつもと変わらなかった。
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