愛して先輩っ! XXX
「ありがとう」



私の言葉も、瑠衣くんや星矢くん。

ここにはいないけど、祐樹先輩にも届くといいな。


そんなことを思っていると。

廊下が騒がしいような気がする。

もう少しで、授業が始まるのになんだろう……?


そう思って廊下へと視線を向けると。



「祐樹先輩!?」



祐樹先輩がギャル集団をつれて教室に入ってきた。

なにごと!?

と、教室が騒がしくなる。



「藤澤に話があるんだよな?」



そう、祐樹先輩が冷めた目で、ギャル集団を見る。

ギャル集団はうなだれながら。



「酷いことばかりして、ごめんなさい……」



私に頭を下げた。

驚く私。

瑠衣くんと星矢くんも、目を見開いている。



「男たちにお金を渡して襲わせたのは、本当にごめんなさい……」



……きっと、祐樹先輩がギャル集団に話をつけてくれたんだ。

私の知らないところで、祐樹先輩も私を守ってくれていたんだな……。

瑠衣くんはクラスの空気を温めてくれて。

星矢くんはずっと、隣にいてくれて。


本当に3人には感謝しきれない。


だから。



「もう、大丈夫ですから。頭、上げてください」



この日を最後に“いじめ”は幕を閉じた。
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