あの夜身ごもったら、赤ちゃんごと御曹司に溺愛されています
「そんなこと……やめてください」
「翼?」
「好きという気持ちだけではどうにもならないこともあるの」
だが彼は表情ひとつ崩さず、首を横に振った。
「確かに俺もそう思って、半ば諦めていた。だけど仕方がないじゃないか。また君に会ってしまった。これって絶対に偶然じゃなく必然なんだ」
なんでそんなこと言うの?
そういうことを言うから心の奥底にある気持ちを揺さぶられて、あなたを完全に諦められないでいるのに。
「たとえそうでも……あなたの行動で傷つくひとがいるんですよ」
「……それって俺の婚約者のこと?」
頷くと、彼はなぜか笑みを浮かべながら首を横に振った。
「彼女も俺との結婚を望んでない」
「え?」
「彼女にも大切な人がいて、その人と一緒になりたいんだ。だから、この婚約を無効にしようと二人で決めたんだ。だから東京へは両親を説得するためにいく」
彼の目は真剣で、私は何も言えなくなった。
「何があっても絶対に君を離したくない。俺にとって君はたった一人の人だから……君と一緒になるためしばらく東京に戻るけど……待っててほしい」
どうしよう。
嬉しいけど、本当に彼は私を受け入れてくれるだろうか。
私は彼に内緒で柊一を産んでいる。
「翼?」
「好きという気持ちだけではどうにもならないこともあるの」
だが彼は表情ひとつ崩さず、首を横に振った。
「確かに俺もそう思って、半ば諦めていた。だけど仕方がないじゃないか。また君に会ってしまった。これって絶対に偶然じゃなく必然なんだ」
なんでそんなこと言うの?
そういうことを言うから心の奥底にある気持ちを揺さぶられて、あなたを完全に諦められないでいるのに。
「たとえそうでも……あなたの行動で傷つくひとがいるんですよ」
「……それって俺の婚約者のこと?」
頷くと、彼はなぜか笑みを浮かべながら首を横に振った。
「彼女も俺との結婚を望んでない」
「え?」
「彼女にも大切な人がいて、その人と一緒になりたいんだ。だから、この婚約を無効にしようと二人で決めたんだ。だから東京へは両親を説得するためにいく」
彼の目は真剣で、私は何も言えなくなった。
「何があっても絶対に君を離したくない。俺にとって君はたった一人の人だから……君と一緒になるためしばらく東京に戻るけど……待っててほしい」
どうしよう。
嬉しいけど、本当に彼は私を受け入れてくれるだろうか。
私は彼に内緒で柊一を産んでいる。