もうひとつのILoveYou
名前を呼ばれた俺は
「はい。」
二、三日前から歯が痛みだし
仕事回りに黒岩歯科クリニックの
前を通った。
異常な痛さに我慢が出来ず会社に
アポ入れてクリニックのドアを開けた。
親知らずが真横に生えていて
抜く事になった。
痛さで何が何だか分からなくなっていた俺、ミクの話ではカピパラのような顔で入って来たと言う。
ミクは時々顔を膨らませては
その時の、俺のモノマネをして
笑い転げる。
歯の治療が終わった日、
俺はミクに告白した。ミクの仕事
が終わるスレスレに、クリニックに予約を入れて又、ミクの帰りを駐車場で待った。
この頃の俺はミクだけが好きだったミクだけに一生懸命だった。
クリニックの前で散り散り
バラバラなミクの同僚。
そうだこのタイミングを狙って
告白しんだった。
「又明日ね〜お疲れ様ー」
を挨拶にそれぞれの
住処に帰っていく。
ミクも肩をコキコキしながら歩きだす。
「ミクさん」
そう思い切って名前を読んだ
会社の同僚(男)を捕まえて
トイレで練習したんだ。
そう練習通り突然呼ばれたミクは驚いて振り返った。
「あれっ、確か亀嶋さん?
どうされました?痛むんですか?」
ミクは、俺の顔を覗き込ながら
顔を近づけてクリクリした目で
「口をアーンして下さい。」
と言った。
「ああ‼ はい。アーン‼」
つい、いつもの調子でアーンしょうとする自分を止める。
違う‼ そこじゃない歯じゃ無い‼
「いえ、毎日ズキズキ痛んで眠れな いんです。」
「どうしたのかな?
化膿したのかし ら?
アッ‼ 待ってて下さい。
先生まだいらっしゃるので!」
慌てて引き返すミクの腕を握り
引っ張った。
ハッとするミクは目を丸くして俺を
見た。
「化膿したのは、歯じゃないので
先生には治せません。」
「エッ‼」
「ミクさん、俺と付き合って下さ
い。」
「エッ・・・と‼?歯じゃないのです
か?」
「・・・ハートです。」
「すみません、確か亀嶋さん26ですよね?」
「はい。」
どれだけの┣¨‡┣¨‡を抑えて
告白したのにミクは、年下を馬鹿に
したようなセリフを
言ってのけてた。
「私、今年30なんですよ、
歳下だし、亀嶋さんなら若い子
沢山いるんじゃないですか?
クリニックでも大人気ですよ。」
「え‼ 」
ミクの遠回しなお断りに
一瞬たじろいでしまうが怯んで
いるヒマは無い!
欲しいモノは欲しい。
「 いや僕はミクさんがいいん
です。失礼とは思いますが
考えて下さい。
とりあえず食事行きましょう。」
俺は半ば強引に彼女を誘った。
強引に誘わなければ
ここで終わるし・・・
「え、えー😰あの・・・あの・・・υw」
ミクは、断る理由を考えていたの
かも知れない。
「いいからいいから
食事だけ‼ね、ね。」
強引に次ぐ強引‼
俺はNOとは言わせない!
「エッ‼えぇぇーね、ねーって」
・・・
ミクの前に立ち塞がり威嚇に似た
眼差しを送る。
フーッ
「分かりました。食事だけ
ですよ。」
俺の押せ押せモードに諦めたのかミクは困った顔をしながら
「食事 だけ‼ ですよね。」
と再度、確認して来た。
「勿論 “ だけ‼ “ は守りますよ、今日はね。」
クスッ
彼はニコリと笑うと可愛らしくなる。いい人そうだしイケメン
心が揺れない訳が無い‼だけどキッパリ、断らなければ・・・。
。oO
そうだったのか!体を抜け出した
俺はフワフワしながらミクの
回りを回る。
ミクの心の声が今の俺にはよく
聞こえてくる。
ブルーのシャツにワインカラーのネクタイ、きちんと折り目の着いたスーツのズボン。
どこから見ても彼がモテモテ
と言うのは良く分かる。
きちんと分けた、ツーブロックの前髪は後ろに流して、おデコの富士額が綺麗。
男の癖に色白で、その整った顔で
見られると┣“キ┣“キしてしまう。
「どうしたの!?ミクさん。」
彼の連れて行ってくれたのは街中の
今人気の洒落たイタリアンのお店
だった。
パスタもウニが沢山乗っていて
カニやいくらも入っている、
海の幸パスタ ウメー
これが絶品で大人気‼
それにカルパッチョやサラダチキン沢山出てきた。
「こんなに・・沢山・ゴクッ」
ミクが驚いていると
拓哉はニコニコして
「食べれるでしょ、クリニックで
1番の食いしん坊って聞いたよ。」
「えーっ」
しゃあない、バレちゃったか、これは、断るきっかけになる、大飯ぐらいを見せつけて断ろうかな!ピコーン
.。oO(え‼ はなから断るつもり
だったのか?最悪じゃん)
フワフワと揺れる俺👻
ミクは
「じゃぁ、遠慮なく頂きます。」
丁寧に手を合わせ
「ヨシっ‼」
ŧ‹”ŧ‹”ŧ‹”ŧ‹”食べ始めた。
「ん﹏ん﹏❤
おーいしぃ❤」
拓哉は涼しい目をして手を組、顎を乗せてミクの食いっぷりに釘付けになっていた。
「亀嶋さんŧ‹”ŧ‹”ŧ‹"ŧ‹"
食べないんですか?ŧ‹”ŧ‹”ŧ‹”ŧ‹”
ゴクッおいしいですよ
ŧ‹"ŧ‹ŧ‹"ŧ‹"ウメー」
「お、おお食べますよ!」
なるほど
「美味しいですね。」
「うふふ、ほんとに沢山食べれる。 私オカワリします。
亀嶋さんは?」
「いや、僕はもう充分です。」
「あ、そうなんですね。」
そう言うとミクは手をあげた
「すみません、海の幸パスタ
オカワリ下さい出来たら
大盛りで‼。」
スタッフさんは目を丸くしていたが
「はい。お待ちくださいませ。」
そう言うと平静を保って厨房へと消えた。
じっと見ていた拓哉に
「えへへテヘ
美味しいんですから、いっぱい
食いますよー。」
と笑って見せた。
拓哉は目をパッチリ開けてミクを
みている。
『はい、これでサヨナラだね。』
ミクは心で呟いた。
『どーぞ、ヤッパ無しってとこね。』
.。oOミク、馬鹿だなぁ
この時の俺はミクの食べっぷりに
惚れ惚れしていたんだぞ
モグモグ頬っぺの可愛さ
年上とはおもえなかった。
オカワリが来た時デザートのアイスも大盛りでお願いした。
コレで拓哉は、“養いきれない“
と諦めてくれるハズ‼
。oOな訳あるかい‼
余計惚れてたんだ。
「ご馳走様でした。」
ミクはテーブルのお皿に手を合わせ
てニッコリ笑った。
「お腹膨れましたか?」
拓哉はニコニコしながらミクに聞いて来た。
「えっと・・・はい。」
『ヤッパ無し!じゃあないの?』
ポカーンとするミクには想定外!
「約束は、約束です。
家まで送ります。」
拓哉がテーブルを立つとミクも慌てて財布からカードを出して
「今日はありがとうございました。
私払います。
貴方より歳上だし、ね。」
ニッコリと笑うとバックを肩に
かけレジに向かった。
「待って‼
誘ったのは僕だし、僕は男です。
貴方から出して貰う訳には行かな
い。」
「あら、無理です。
いっぱい食べたし普通の子の
2、3倍は食べましたよ。
これから私を食事に誘う時は
私が払いますからニッコリ」
「待って下さい、それは
僕は振られたんですか?」
「えっ・・・と、」
「どうなんです。
僕が嫌なんですか?
嫌いなんですか?」
.。oOそうそう俺は恥ずかしさもなく叫んだ、ここで俺が引いたらミクを諦めた事になるんだ。
どうしても食いついて
ミクが欲しかった。
テーブルには沢山のお客さんの目が興味深々‼ シッカリ注目されている。
「歳上だし、婚期終り近いし
私結婚を前提でないと無理なんで
諦めて下さい。」
「じゃあ、僕を嫌ってるん
じゃないんですね。」
ミクは顔の前で手を振り
「違う違うブンブン」
「僕はミクさんと結婚を前提に
付き合います。」
拓哉は堂々と宣言した。
(((;꒪ꈊ꒪;)))「えっ‼ま、ま、待って﹏
急過ぎて頭が回りません。」
ミクがポカンとしているうちに
拓哉はレジから、
「帰りますよ、ミクさん。」
そう叫んだ。
「え、は?え?は、はい。」
慌ててミクは拓哉の後を追う。
駐車場まで行くと不機嫌な拓哉が
いた。
「あの、ゴメンなさい
亀嶋さんは私には勿体ないし
直ぐいい人出来ますよ。
何も好き好んで四歳も上を貰うこと ないですよ。ヘヘッ・・・ね。」
拓哉はハンドルを握り
はぁーぁぁーっと溜息をついた。
.。oOそうだ拓哉捕まえろ
ミクを捕まえてここから
俺と交代しろ‼
魂の抜け出た拓哉は、何回も
生きた拓哉に乗っかるが
跳ね返され拓哉の中にはいれない。
「僕は諦めませんから・・・」
そう言うとブルルルンとエンジンをかけ
た。
「あの私バスで帰ります。
亀嶋さん、お気を付けて・・・。
ご馳走様でした。」
タタタタター
.。o(ほらほらほらー捕まえろって
言っただろう。)
そう言うと近くのバス停に止まった
バスにミクは、飛び乗った。
.。o(そうだった‼
逃げられたショックは、大
落ち込んだよなぁ)
ˉ ⌓ ˉ ふう﹏
「疲れた﹏」
ミクはバスに乗ると、はあ〜溜息を
連発した。
「あれ?これどこ行き?」
ホッとするのも、つかの間だった
キョロキョロと挙動不審
(lllΘ皿Θlll)ャベェー
次のバス停で降りて、反対方向だと
気づく‼
横断歩道を渡りバス停に並んだ。
まあ沢山食べたから運動、運動‼
プラス方向に考える。
ꉂꉂ(ᵔᗜᵔ*)あはははꉂꉂ(ᵔᗜᵔ*)あはははꉂꉂ(ᵔᗜᵔ*)あはははꉂꉂ(ᵔᗜᵔ*)あははは
次の日会社に行き同僚に話したら
大笑いされた。
特に倉敷勝成はゲラゲラ
コイツはイケメンで長い付き合い
俺らは、外資系の会社に務めているから給料はかなり良いと思う。
ヒャッハハハ
「高収入、高学歴、イケメン
の拓哉が振られた?」
ウケル
次の日めげずもせず拓哉は又出向く
と言う。
同僚の、敦、潤一、唯人と俺
倉敷勝成は拓哉の恋の進行を
見学に行く事にした。
拓哉がぞっこんで、その拓哉を
振る美人・・・って興味あるし‼
その日4人は示し合わせミクの勤める
歯科クリニックへと先回り、ミクの情報は拓哉が愚痴るのを聞いて勤め先だけは4人とも知っていた。
夕方6時歯科クリニックの前の
カフェに4人は集合した。
カフェはG〇〇gl〇でリサーチ済み‼
イケメン4人集まってクリニックの
方をガン見してると白い高級車が
入ってきた。
予想した通り拓哉登場‼
皆顔を寄せ合い
「早くね?
仕事ポッポリ出してきたのか?」
アハハハハヤバ‼
「お前ポッポりじゃなくホッポリ
だろWww」
「興奮しただけだー‼」
と4人は好き勝手言い出して
何だかんだと大笑い。
パタン車の開く音に4人は “パツ“
と注目‼
拓哉が車を降りて待っ・・・
可愛らしい綺麗な美人が
来た━━━━━━━━━(⊙ꇴ⊙)
4人は成程、可愛い、綺麗と評価は
それぞれちがう。
彼女は拓哉の方へ真っ直ぐ近寄る。
何故か?カフェの開いた窓には
4っつの顔が重なっていた。
ドン、デン、バン、ゴン‼
「亀嶋さん・・・
あの・・・」
ミクと俺の間に重い空気が流れた…
その空気をぶち破るように
拓哉は思い切った様に言った。
「付き合って下さい。
諦めませんよ、あなたが
断るのを 諦めて僕と付き合って下さい‼」
と道を挟んだカフェ迄、シッカリ
届く声で叫んだ。
ミクは慌てて
「ちょっ、ちよっ待って下さい
昨日説明しましたよね。
道路には家路を急ぐ車の列がズラー
つと連なっていた。
2人の押し問答に何やら見て見ぬふりのギャラリー
信号が青になってもUターンして
見に来る輩もいた。
「 結婚前提じゃないと付き合えないって、ちゃんと聞いてましたか?」
ニヤニヤしながら車の中から注目
「勿論!そのつもりでいます。
あなたと一緒になるつもりです。」
ニヤニヤしながらジロジロジロジロ
ミクは困った様に言った。
「私達四歳離れていますよ。
女は老けちゃうんです、
わかります?
私が歳をとって、あなたは若い子に 魅力を感じ無い訳が無い。
1つ違いくらいならまだしも・・・四歳上、無理ですって、やめておいたがいいですって。
ぜーったい後悔しますよ‼」
ギャラリーも何とも言えない
若いのが良いのは男の嵯峨と家庭
持ちの男性は良く分かっているのか
ウンウン・・ダョナァ
しかし拓哉は言ってのける。
「そんな事は絶対無い‼
あなたの見掛けに惚れた訳じゃない!
優しさ、思いやりの深さ
暖かさに惚れたんです。
一生愛します。」
.。o(そう、本気でそう思っていた
フラれてもフラれても
諦め無かったんだ俺は
打たれ強い、諦め無い‼️。)
ミクはまたまた困ってしまい・・
「・・・でもダメ‼」
そう言って拓哉を振り切り帰って
行った。
4人も撃沈したようにクニャリと
なるが、勝成は拓哉が諦めたら
俺が貰う!
と宣言した。
敦も「分かる〜いい女‼」
唯人も❤「綺麗だな~」
潤一も、俺も好き!
「あんな人に膝枕 して欲しい」❤と 四人は 骨抜き。
4人は顔を見合わせ
「拓哉が諦めてからだぞ‼」
と約束を交わしたが
「歳下ダメって時点で俺らも
振られるんじゃん。」
「だな‼ 拓哉と同い年だしな‼」
そんな会話の中勝成だけは目を異様に光らせていた。
なんか本気っポイ
フワリフワリ拓哉は、4人の前で
『はあ、💢そんな事思ってたのか!』
グヌヌ
『お前らそんなコトを考えて
いたのか
うらめしゃ~』
クシュンクシュンフエーックション
4人はクシャミが止まらない
まるで花粉症の様に
「はい。」
二、三日前から歯が痛みだし
仕事回りに黒岩歯科クリニックの
前を通った。
異常な痛さに我慢が出来ず会社に
アポ入れてクリニックのドアを開けた。
親知らずが真横に生えていて
抜く事になった。
痛さで何が何だか分からなくなっていた俺、ミクの話ではカピパラのような顔で入って来たと言う。
ミクは時々顔を膨らませては
その時の、俺のモノマネをして
笑い転げる。
歯の治療が終わった日、
俺はミクに告白した。ミクの仕事
が終わるスレスレに、クリニックに予約を入れて又、ミクの帰りを駐車場で待った。
この頃の俺はミクだけが好きだったミクだけに一生懸命だった。
クリニックの前で散り散り
バラバラなミクの同僚。
そうだこのタイミングを狙って
告白しんだった。
「又明日ね〜お疲れ様ー」
を挨拶にそれぞれの
住処に帰っていく。
ミクも肩をコキコキしながら歩きだす。
「ミクさん」
そう思い切って名前を読んだ
会社の同僚(男)を捕まえて
トイレで練習したんだ。
そう練習通り突然呼ばれたミクは驚いて振り返った。
「あれっ、確か亀嶋さん?
どうされました?痛むんですか?」
ミクは、俺の顔を覗き込ながら
顔を近づけてクリクリした目で
「口をアーンして下さい。」
と言った。
「ああ‼ はい。アーン‼」
つい、いつもの調子でアーンしょうとする自分を止める。
違う‼ そこじゃない歯じゃ無い‼
「いえ、毎日ズキズキ痛んで眠れな いんです。」
「どうしたのかな?
化膿したのかし ら?
アッ‼ 待ってて下さい。
先生まだいらっしゃるので!」
慌てて引き返すミクの腕を握り
引っ張った。
ハッとするミクは目を丸くして俺を
見た。
「化膿したのは、歯じゃないので
先生には治せません。」
「エッ‼」
「ミクさん、俺と付き合って下さ
い。」
「エッ・・・と‼?歯じゃないのです
か?」
「・・・ハートです。」
「すみません、確か亀嶋さん26ですよね?」
「はい。」
どれだけの┣¨‡┣¨‡を抑えて
告白したのにミクは、年下を馬鹿に
したようなセリフを
言ってのけてた。
「私、今年30なんですよ、
歳下だし、亀嶋さんなら若い子
沢山いるんじゃないですか?
クリニックでも大人気ですよ。」
「え‼ 」
ミクの遠回しなお断りに
一瞬たじろいでしまうが怯んで
いるヒマは無い!
欲しいモノは欲しい。
「 いや僕はミクさんがいいん
です。失礼とは思いますが
考えて下さい。
とりあえず食事行きましょう。」
俺は半ば強引に彼女を誘った。
強引に誘わなければ
ここで終わるし・・・
「え、えー😰あの・・・あの・・・υw」
ミクは、断る理由を考えていたの
かも知れない。
「いいからいいから
食事だけ‼ね、ね。」
強引に次ぐ強引‼
俺はNOとは言わせない!
「エッ‼えぇぇーね、ねーって」
・・・
ミクの前に立ち塞がり威嚇に似た
眼差しを送る。
フーッ
「分かりました。食事だけ
ですよ。」
俺の押せ押せモードに諦めたのかミクは困った顔をしながら
「食事 だけ‼ ですよね。」
と再度、確認して来た。
「勿論 “ だけ‼ “ は守りますよ、今日はね。」
クスッ
彼はニコリと笑うと可愛らしくなる。いい人そうだしイケメン
心が揺れない訳が無い‼だけどキッパリ、断らなければ・・・。
。oO
そうだったのか!体を抜け出した
俺はフワフワしながらミクの
回りを回る。
ミクの心の声が今の俺にはよく
聞こえてくる。
ブルーのシャツにワインカラーのネクタイ、きちんと折り目の着いたスーツのズボン。
どこから見ても彼がモテモテ
と言うのは良く分かる。
きちんと分けた、ツーブロックの前髪は後ろに流して、おデコの富士額が綺麗。
男の癖に色白で、その整った顔で
見られると┣“キ┣“キしてしまう。
「どうしたの!?ミクさん。」
彼の連れて行ってくれたのは街中の
今人気の洒落たイタリアンのお店
だった。
パスタもウニが沢山乗っていて
カニやいくらも入っている、
海の幸パスタ ウメー
これが絶品で大人気‼
それにカルパッチョやサラダチキン沢山出てきた。
「こんなに・・沢山・ゴクッ」
ミクが驚いていると
拓哉はニコニコして
「食べれるでしょ、クリニックで
1番の食いしん坊って聞いたよ。」
「えーっ」
しゃあない、バレちゃったか、これは、断るきっかけになる、大飯ぐらいを見せつけて断ろうかな!ピコーン
.。oO(え‼ はなから断るつもり
だったのか?最悪じゃん)
フワフワと揺れる俺👻
ミクは
「じゃぁ、遠慮なく頂きます。」
丁寧に手を合わせ
「ヨシっ‼」
ŧ‹”ŧ‹”ŧ‹”ŧ‹”食べ始めた。
「ん﹏ん﹏❤
おーいしぃ❤」
拓哉は涼しい目をして手を組、顎を乗せてミクの食いっぷりに釘付けになっていた。
「亀嶋さんŧ‹”ŧ‹”ŧ‹"ŧ‹"
食べないんですか?ŧ‹”ŧ‹”ŧ‹”ŧ‹”
ゴクッおいしいですよ
ŧ‹"ŧ‹ŧ‹"ŧ‹"ウメー」
「お、おお食べますよ!」
なるほど
「美味しいですね。」
「うふふ、ほんとに沢山食べれる。 私オカワリします。
亀嶋さんは?」
「いや、僕はもう充分です。」
「あ、そうなんですね。」
そう言うとミクは手をあげた
「すみません、海の幸パスタ
オカワリ下さい出来たら
大盛りで‼。」
スタッフさんは目を丸くしていたが
「はい。お待ちくださいませ。」
そう言うと平静を保って厨房へと消えた。
じっと見ていた拓哉に
「えへへテヘ
美味しいんですから、いっぱい
食いますよー。」
と笑って見せた。
拓哉は目をパッチリ開けてミクを
みている。
『はい、これでサヨナラだね。』
ミクは心で呟いた。
『どーぞ、ヤッパ無しってとこね。』
.。oOミク、馬鹿だなぁ
この時の俺はミクの食べっぷりに
惚れ惚れしていたんだぞ
モグモグ頬っぺの可愛さ
年上とはおもえなかった。
オカワリが来た時デザートのアイスも大盛りでお願いした。
コレで拓哉は、“養いきれない“
と諦めてくれるハズ‼
。oOな訳あるかい‼
余計惚れてたんだ。
「ご馳走様でした。」
ミクはテーブルのお皿に手を合わせ
てニッコリ笑った。
「お腹膨れましたか?」
拓哉はニコニコしながらミクに聞いて来た。
「えっと・・・はい。」
『ヤッパ無し!じゃあないの?』
ポカーンとするミクには想定外!
「約束は、約束です。
家まで送ります。」
拓哉がテーブルを立つとミクも慌てて財布からカードを出して
「今日はありがとうございました。
私払います。
貴方より歳上だし、ね。」
ニッコリと笑うとバックを肩に
かけレジに向かった。
「待って‼
誘ったのは僕だし、僕は男です。
貴方から出して貰う訳には行かな
い。」
「あら、無理です。
いっぱい食べたし普通の子の
2、3倍は食べましたよ。
これから私を食事に誘う時は
私が払いますからニッコリ」
「待って下さい、それは
僕は振られたんですか?」
「えっ・・・と、」
「どうなんです。
僕が嫌なんですか?
嫌いなんですか?」
.。oOそうそう俺は恥ずかしさもなく叫んだ、ここで俺が引いたらミクを諦めた事になるんだ。
どうしても食いついて
ミクが欲しかった。
テーブルには沢山のお客さんの目が興味深々‼ シッカリ注目されている。
「歳上だし、婚期終り近いし
私結婚を前提でないと無理なんで
諦めて下さい。」
「じゃあ、僕を嫌ってるん
じゃないんですね。」
ミクは顔の前で手を振り
「違う違うブンブン」
「僕はミクさんと結婚を前提に
付き合います。」
拓哉は堂々と宣言した。
(((;꒪ꈊ꒪;)))「えっ‼ま、ま、待って﹏
急過ぎて頭が回りません。」
ミクがポカンとしているうちに
拓哉はレジから、
「帰りますよ、ミクさん。」
そう叫んだ。
「え、は?え?は、はい。」
慌ててミクは拓哉の後を追う。
駐車場まで行くと不機嫌な拓哉が
いた。
「あの、ゴメンなさい
亀嶋さんは私には勿体ないし
直ぐいい人出来ますよ。
何も好き好んで四歳も上を貰うこと ないですよ。ヘヘッ・・・ね。」
拓哉はハンドルを握り
はぁーぁぁーっと溜息をついた。
.。oOそうだ拓哉捕まえろ
ミクを捕まえてここから
俺と交代しろ‼
魂の抜け出た拓哉は、何回も
生きた拓哉に乗っかるが
跳ね返され拓哉の中にはいれない。
「僕は諦めませんから・・・」
そう言うとブルルルンとエンジンをかけ
た。
「あの私バスで帰ります。
亀嶋さん、お気を付けて・・・。
ご馳走様でした。」
タタタタター
.。o(ほらほらほらー捕まえろって
言っただろう。)
そう言うと近くのバス停に止まった
バスにミクは、飛び乗った。
.。o(そうだった‼
逃げられたショックは、大
落ち込んだよなぁ)
ˉ ⌓ ˉ ふう﹏
「疲れた﹏」
ミクはバスに乗ると、はあ〜溜息を
連発した。
「あれ?これどこ行き?」
ホッとするのも、つかの間だった
キョロキョロと挙動不審
(lllΘ皿Θlll)ャベェー
次のバス停で降りて、反対方向だと
気づく‼
横断歩道を渡りバス停に並んだ。
まあ沢山食べたから運動、運動‼
プラス方向に考える。
ꉂꉂ(ᵔᗜᵔ*)あはははꉂꉂ(ᵔᗜᵔ*)あはははꉂꉂ(ᵔᗜᵔ*)あはははꉂꉂ(ᵔᗜᵔ*)あははは
次の日会社に行き同僚に話したら
大笑いされた。
特に倉敷勝成はゲラゲラ
コイツはイケメンで長い付き合い
俺らは、外資系の会社に務めているから給料はかなり良いと思う。
ヒャッハハハ
「高収入、高学歴、イケメン
の拓哉が振られた?」
ウケル
次の日めげずもせず拓哉は又出向く
と言う。
同僚の、敦、潤一、唯人と俺
倉敷勝成は拓哉の恋の進行を
見学に行く事にした。
拓哉がぞっこんで、その拓哉を
振る美人・・・って興味あるし‼
その日4人は示し合わせミクの勤める
歯科クリニックへと先回り、ミクの情報は拓哉が愚痴るのを聞いて勤め先だけは4人とも知っていた。
夕方6時歯科クリニックの前の
カフェに4人は集合した。
カフェはG〇〇gl〇でリサーチ済み‼
イケメン4人集まってクリニックの
方をガン見してると白い高級車が
入ってきた。
予想した通り拓哉登場‼
皆顔を寄せ合い
「早くね?
仕事ポッポリ出してきたのか?」
アハハハハヤバ‼
「お前ポッポりじゃなくホッポリ
だろWww」
「興奮しただけだー‼」
と4人は好き勝手言い出して
何だかんだと大笑い。
パタン車の開く音に4人は “パツ“
と注目‼
拓哉が車を降りて待っ・・・
可愛らしい綺麗な美人が
来た━━━━━━━━━(⊙ꇴ⊙)
4人は成程、可愛い、綺麗と評価は
それぞれちがう。
彼女は拓哉の方へ真っ直ぐ近寄る。
何故か?カフェの開いた窓には
4っつの顔が重なっていた。
ドン、デン、バン、ゴン‼
「亀嶋さん・・・
あの・・・」
ミクと俺の間に重い空気が流れた…
その空気をぶち破るように
拓哉は思い切った様に言った。
「付き合って下さい。
諦めませんよ、あなたが
断るのを 諦めて僕と付き合って下さい‼」
と道を挟んだカフェ迄、シッカリ
届く声で叫んだ。
ミクは慌てて
「ちょっ、ちよっ待って下さい
昨日説明しましたよね。
道路には家路を急ぐ車の列がズラー
つと連なっていた。
2人の押し問答に何やら見て見ぬふりのギャラリー
信号が青になってもUターンして
見に来る輩もいた。
「 結婚前提じゃないと付き合えないって、ちゃんと聞いてましたか?」
ニヤニヤしながら車の中から注目
「勿論!そのつもりでいます。
あなたと一緒になるつもりです。」
ニヤニヤしながらジロジロジロジロ
ミクは困った様に言った。
「私達四歳離れていますよ。
女は老けちゃうんです、
わかります?
私が歳をとって、あなたは若い子に 魅力を感じ無い訳が無い。
1つ違いくらいならまだしも・・・四歳上、無理ですって、やめておいたがいいですって。
ぜーったい後悔しますよ‼」
ギャラリーも何とも言えない
若いのが良いのは男の嵯峨と家庭
持ちの男性は良く分かっているのか
ウンウン・・ダョナァ
しかし拓哉は言ってのける。
「そんな事は絶対無い‼
あなたの見掛けに惚れた訳じゃない!
優しさ、思いやりの深さ
暖かさに惚れたんです。
一生愛します。」
.。o(そう、本気でそう思っていた
フラれてもフラれても
諦め無かったんだ俺は
打たれ強い、諦め無い‼️。)
ミクはまたまた困ってしまい・・
「・・・でもダメ‼」
そう言って拓哉を振り切り帰って
行った。
4人も撃沈したようにクニャリと
なるが、勝成は拓哉が諦めたら
俺が貰う!
と宣言した。
敦も「分かる〜いい女‼」
唯人も❤「綺麗だな~」
潤一も、俺も好き!
「あんな人に膝枕 して欲しい」❤と 四人は 骨抜き。
4人は顔を見合わせ
「拓哉が諦めてからだぞ‼」
と約束を交わしたが
「歳下ダメって時点で俺らも
振られるんじゃん。」
「だな‼ 拓哉と同い年だしな‼」
そんな会話の中勝成だけは目を異様に光らせていた。
なんか本気っポイ
フワリフワリ拓哉は、4人の前で
『はあ、💢そんな事思ってたのか!』
グヌヌ
『お前らそんなコトを考えて
いたのか
うらめしゃ~』
クシュンクシュンフエーックション
4人はクシャミが止まらない
まるで花粉症の様に