【完結】悪魔な御曹司に心も身体も溶かされました。
「光星さん、そんな言い方しなくても……」
「言っておくが。例え莉沙がお前を許したとしても、俺はこの先だってお前を許す気はない」
とわたしはフォローしたつもりだったけど、光星さんはさらに言葉を冷たく言い放った。
「……分かっている。俺も許されようとは、思ってここに来た訳じゃない」
「光星さん、もういいじゃないですか。……こうやって謝罪してくれた訳ですし、もう許してあげましょうよ」
とわたしは、隣に座る光星さんに向かってそう言った。
「……莉沙、お前」
「確かにわたしは、光星さんの許せない気持ちも分かりますよ。……だけどわたしは、光星さんとこうやって一緒にいることが出来ています。なのでわたしは、もういいです」
わたしは光星さんに向かってそう言うと、神宮寺社長にも目を向けた。
「神宮寺社長、確かにあなたは自分の欲望を復讐に変えたのかもしれません。……だけどあなたは、まだこれから先何度でもやり直せます。必ず、幸せになれる日が来ると思います」