【完結】悪魔な御曹司に心も身体も溶かされました。



「光星さん、そんな言い方しなくても……」

「言っておくが。例え莉沙がお前を許したとしても、俺はこの先だってお前を許す気はない」

 とわたしはフォローしたつもりだったけど、光星さんはさらに言葉を冷たく言い放った。

「……分かっている。俺も許されようとは、思ってここに来た訳じゃない」

「光星さん、もういいじゃないですか。……こうやって謝罪してくれた訳ですし、もう許してあげましょうよ」

 とわたしは、隣に座る光星さんに向かってそう言った。

「……莉沙、お前」

「確かにわたしは、光星さんの許せない気持ちも分かりますよ。……だけどわたしは、光星さんとこうやって一緒にいることが出来ています。なのでわたしは、もういいです」

 わたしは光星さんに向かってそう言うと、神宮寺社長にも目を向けた。

「神宮寺社長、確かにあなたは自分の欲望を復讐に変えたのかもしれません。……だけどあなたは、まだこれから先何度でもやり直せます。必ず、幸せになれる日が来ると思います」
< 122 / 125 >

この作品をシェア

pagetop