【完結】悪魔な御曹司に心も身体も溶かされました。



「男はみんな、変態だよ」

 そう言われてまた、唇を奪われた。軽めのキスから、だんだんと深く口付けられていく。

「聖川、社長……」

「光星(こうせい)って、名前で呼んで?」

 そんなこと言われても、急に名前でなんて呼べないよ……。恥ずかしい。

「莉沙……早く欲しい」

「ちょっと、待って……まだ心の準備が……」

 やっぱりわたし、抱かれちゃうんだ……。もう心の準備が整ってないけど、仕方ないか……。

「え、もしかして……初めてとか?」

「ち、違います……」

 初めてではない。……だけど忘れられない。彼の温もり、そして彼が呼んでくれるわたしの名前も。全部愛おしかった……。

 その彼のことを忘れてしまう日が来るのではないか、今本当にそう思ってしまうのは……本能なのかな。

「じゃあこれから頭の中、俺でいっぱいにしてやる。……俺しか考えられないようにしてやる」

 その言葉通り、その日わたしは頭の中を彼でいっぱいにされた。彼の温もり、体温、吐息、全部彼のもので覆い尽くされてしまった。
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