【完結】悪魔な御曹司に心も身体も溶かされました。
「うぜぇ」
「うぜぇ!? うぜぇはこっちのセリフよ!」
なんでわたしがうぜぇとか、言われないとなんかいわけ!? 意味分かんない!
「とにかく、退け。俺は急いでるんだ」
「ちょっと、待ちなさいよ! そんな態度、いくらなんでも失礼でしょ……!?」
「はっ?」
わたしのその言葉に振り返った悪魔は、わたしの方に近づいてきた。そしてわたしの目の前にくると、わたしを睨みつけた。
「はっ?じゃないわよ。謝りなさいよ!」
だけど負けじと、わたしは言い返した。
「嫌だね。なんで俺が?」
「はぁっ!?」
なんで俺が!? ふざけんなよ!この悪魔!
「俺の邪魔をしたのは、お前の方だ。 なんなら、俺が謝ってほしいくらいだ」
「あのねぇ……。アンタ、常識ってのを知らないの?」
「常識?そんなもん知るか。 じゃ、俺急いでるから行くわ」
「はっ? あ、ちょっと!待ちなさいよ……!!」
わたしの言葉を聞く耳も持たず、悪魔は立ち去ってしまった。